2007年 08月 21日
余別沢登り
余別川(7/13〜16)
メンバー大波(4) 佐伯(2)谷内田(2)
文責:谷内田



余別川沢登り
7月13日
バスが海沿いの曲がりくねった道を乗せて走る。余別に近づくにつれ、海面から突き出す巨岩や奇岩が増えだす。あぁこれが積丹かぁ。と感慨にふけってみる。
林道を歩き、市街地から離れること2,5km。ようやく林道のゲートに到着。必要のない荷物等をここにデポして行く。ザックの荷物を整理しているときだった。重低音の羽音とともに目の前を横切る影。いつも見るもの2倍はあろうかという大きなスズメバチだった。とたんに身動きの取れなくなる3人。すぐにハチは去って行ったが、さっそく余別の洗礼を受けることになった。
さらにゲートの先から林道を歩き詰め、適当なところから沢に降りていく。歩いている途中で魚釣り禁止の看板がちらほら見えた気がするが、見なかったフリをして歩くのが心苦しい。
余別川は見たところ変哲の無い沢に見えた。確かに緑の苔がじゅうたんのように生しているが、ぴょんぴょん踏んで歩くのにはむしろフェルトが効いて助かるぐらいだった。異変に気づいたのは、川に足を突っ込んだときだった。石を踏んでいる感覚がふっと消え、重心が崩れる。おわっ!という叫びを上げる。茶色の石だと思っていたものは全て苔で、これが尋常じゃないくら
い滑る。
茶色の苔だけを踏まないようヒヤヒヤしながら歩いていく。初日のテン場に着いたのは3時頃、早々にテントを設営し、さてなにをするか。言うまでもない1日イワナ釣り三昧だ。
その日の夜は、焚き火を盛大に起こし晩飯に豆腐過多の麻婆豆腐を作った。そしてイワナの塩焼き。ちなみに釣果は4匹。最初の2匹は脳天や眼に針が刺さっていたことは内緒だ。

7月14日
朝4時に起床して朝食をとりテント等を撤収して、6時に出発する。今日の行程はエコー沢出合近くのテン場まで移動し、明日の下・上の廊下の前練習としてエコー沢を溯ってメガネ釜まで行く予定だ。
朝の冷たい川の水で嫌がおうにも眼が覚める。茶色の苔に何度も滑らされながら遡行していくと綺麗な淵が何度も何度も現れ、底には大きなイワナが何匹も泳いでいるのが見える。

その度にへつりの練習をするのだが、両岸にへつりのルートがあるときはじゃんけんをして、負けたひとりが難しそうなルートを挑戦するなどと楽しみながら練習した。
c0096000_13331791.jpg11時頃122点沢エコー沢出合近くにテントを張り、荷物をデポしてエコー沢上流にあるメガネ釜へ向かう。ザックが軽いので進みはすこぶる速い。
エコー沢は淵の続く余別の本流と違って、小滝の連続する遊びがいのある楽しい沢だった。この沢が余別の支流ではなく、日帰りコースの沢だったら足繁く通うのに、残念だなぁと思った。

そして13時頃メガネ釜到着。なんでメガネ釜って言うのだろうか?釜が二つ連なっていてメガネっぽく見えるからだろうか。ここで昼飯を食べ、泳いだりしながらしばらく遊ぶ。
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そういえばこの日、本流で2パーティーと遭遇した。やっぱり余別は人気あるんだなぁ。
エコー沢を下りテン場に戻ったのは3時ごろ。焚き火の煙で燻されながら濡れた服を乾かす。
日も落ち夕飯を食べながら明日の予定を話す。ようやく念願の下の廊下、上の廊下を拝めるのだ。明日は長い行程になりそうだ。

7月15日
下の廊下アタックの日になんと嬉しいことが起こった。
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驚くほどの快晴。天気予報ではこの3日間ずっと曇りが続くとのことだったが、見事に晴れてくれた。思いもしないプレゼントに俄然、やる気も増してくる。
出発から1時間、ついに余別本流・下の廊下。
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はるか上まで続く絶壁、青々と苔生した岩肌、深くえぐり込まれた淵。奥行きの深さは部室で見た写真とは全く比べ物にならない。
大波さんが下の廊下に取り付き、一挙手一投足、気を緩めないよう慎重にへつっていく。
それに続けと、僕と佐伯も後ろからついて行く。しかし、大波さんがひょいひょいと進んでいるのに対し、僕は3歩もしないうちに壁から引き剥がされてしまう。佐伯はまだ頑張っているようだ。結構練習したつもりなのだけど・・・。と言い訳ともつかない愚痴をこぼしながら、長く続く函を泳ぎ詰める。
結局、大波さんは一度も落ちずに下の廊下を渡りきった。びしょ濡れの僕と佐伯に「まだまだだな」と勝者の笑みを浮かべている。これはリベンジするしかない。
下の廊下を過ぎると大きな雪渓、直登不可能な函(中の廊下?)、122点沢出合などが顔を見せた。122点沢出合にはいい感じのスペースがあり次回来るときの参考になった。
途中からだんだん岩の感じが変わってくる。下の廊下のような凹凸の少ない岩から大きな柱状摂理のせり出した岩壁になってくる。写真は途中にあった右岸から落ちる滝。

こんな岩壁が時折続き、ついに上の廊下に到着した。
下の廊下よりスケールは小さいかもしれないが、柱状摂理でできた豪快な函はなかなか見ごたえがある。
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無事、上の廊下も見られたので同じルートを下ることに。
下の廊下では豪快に飛び込んで遊んだ。あーいきゃんふらーい!
へつりであれだけ時間を食った下の廊下も、泳ぐとあっという間だった。
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もともとの予定では、昨日のテン場でもう一泊する予定だったが、時間の都合、そしてなにより豊富にある焚き火と魚の都合(!)で初日泊まったテン場まで一気に下ることに。
テント類すべて撤収し終えたザックを背負うと、ずっしりとした重さが背中を襲う。
そのあとテン場に着くまでの四時間はまるで地獄だった。ひーひー言いながら、ひたすら下る。頭の中は今日の晩飯と暖かい焚き火のことでいっぱいだ。
6時、ようやくテン場に到着。すぐさま、テントを張って、焚き火をおこして、魚を釣って・・・といきたい所だが、10時間動いた体は疲労の絶頂。一度座り込むと10分は行動不可能になる。
その日の夜は疲労感よりも満足感と達成感で満たされていた。僕と佐伯は言うまでもなく今までの沢で一番面白かったと口をそろえて言う。大波さんも満足げだ。今度は後輩を連れて、またいつか来たいと思う。
7月16日
今日は急ぐ必要がないのでゆっくり寝て、10時ごろに出発した。
林道にある、魚釣り禁止の看板の前でふざける二人。
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帰りに温泉に入って疲れと汚れを落として、札幌へ帰ったのだった。
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by hgwvob | 2007-08-21 16:48 | 沢のぼり


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