2006年 09月 14日
北日高
谷大波石村の三人で歩いてきました



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 出発前台風の接近があってぎりぎりまで計画が出来ませんでしたが、9月6〜10日、僕らは北日高に行きました。

6日。昼に学校を出発し、帯広のパン屋に寄ったりしながらゆっくりと目的地に向かう。それにしても車に2人乗せているというのに、静かだ。なんか高揚感とかないのか。他人同士、口にしないと伝わらないことがたくさんある。隣の大波は何考えてんだか。愛されてきたんだろうな。なんていうか、眠さと戦う運転手への気遣いがほしいな、なんて苛立ちながら夕方登山口に到着した。途中学生らしき人たちが歩いていたので後で中札内まで送り届けるとどうやら北大ワンゲルらしい。いろいろ話を聞いて羨ましくなった。仲間がいるって良いよな。まったく。

7日。エサオマン本流を詰めてエサオマン直下まで行く。この沢はどうやら遡行者が多いらしい。林道踏み跡が終わった後も至る所に道がついていて、まるで札内八ノ沢並である。あまりに味がない沢だが、一年がいて尚かつ装備の重い今は安全で良いのかもしれない。魚が多いのがちょっとうれしい。途中ちょっとした滝があったほかは全体的にガレ沢で、淡々と高度を上げてカールにでた。
 何とも言えず良い気分だ。大波が持ってきてくれたトマトやら胡瓜やら頬張りながらどこを詰めるか思案する。よし、あそこだ!と勢い登っていったら最後岩登りと強烈なハイマツ漕ぎをすることになり、札内岳分岐に直登した。ここをテン場と考えていたのでいいっちゃいいんだけど、ちょっと際どかったかも…。
 まだ時間があったので石村に意見を求め、エサオマンを越えて北カールまで行こうということで再出発したのだけれど、エサオマン直下に素晴らしいテン場があり「ここにしましょうよ!」と珍しく大波が言うのでここにすることにした。生ものを背負っていたせいでバテたのかな。ここにきて石村もクタクタだよとようやく白状する。まったくつえー女だな。とにかくここを今日の寝床とした。
 夜、満月がとても綺麗だった。

8日。エサオマン頂上で少しゆっくりと過ごす。ブロッケンがでた。今年はよく見るな。
 北カールに降りる途中熊さんのうんこを3個見たが、そのうち2つはとても温かく、その上1つはなんか肉系だった。まさかウェンカムイ?来ないでねと神さんに祈りながらカールに降り立った。
 ここは昨日の北東カールよりずいぶん住みやすそうだ。なんとなく熊さんも多そう。うんこも兼ねて休憩する。石村がこのときからよく寝るようになったけど、少し疲れ始めていたんだろう。
 再出発してからなんだか石村のペースがあがらない。苦手な沢での重い装備に加えてアキレス腱あたりと足の裏が痛いらしい。頑固で変に気を遣うこいつは装備を分担することを嫌うけどもそうも言ってられない。それから僕と大波は足を踏み外しただけで抵抗空しく無様にぶっ倒れることになったが、それですこしでも足並みが揃ってくれればいい。予定も変更だ。とにかく無理なく行こう。
 下降途中にあった滝で右往左往する。どうも巻き道がない。石村には絶対怪我をさせまいと思っていたので、多少大袈裟とは思いつつもロープを出して慎重に巻いた。
 今日の寝床は当初七つ沼としていたけれど、北カールと七つ沼カールを繋ぐ沢の出合に変更した。テン場は極上である。ひとの足跡があまり感じられない場所だっただけにそのしっかりした寝床にはとても安心させられた。猫みたいに寝る石村をほっといて大波と釣りに出かける。が、獲物は1匹。裏側の沢で何故こうも違うの?
 焚き火は良い。とても良い時期になってきた。焚き火は焚いたらそれで飯も炊かないとだめだ。それでこそ焚き火だ。
 夜、この日も月が綺麗だった。

9日。今日は戸蔦別まで行く。沢はこれまでと同じグレードだ。はっきり言ってなめていた。結果から言うとこの沢、エサオマン本流なんかとは明らかにレベルが違った。巻き道もろくにない。ガイドブックにお粗末に書かれていた函だが、これが何とも厄介だった。
 このグレードに相応しい巻き道はこの函にはなかった。石村を安全に連れて行くとしたら抜けられるところは限られてくる。回りくどいことをしてしまいながら、安全と思えるルートを見極めて巻いていく。さらに地図上で函を抜けた後も函は続き、早く抜けてくれないかなあと思いながら慎重に進んだ。そんなことをしても音を上げない彼女は代わりにいろんなところでよく寝る。いやはや、ごめんなさい。
 そこを抜けてからやっとペースが上がりだし、昼下がり、七つ沼へ到着。聞いていたとおり素晴らしいところだ。別天地。いやあ感動。水を汲みに戻ってから戸蔦別を目指して登り始める。道がしっかりしていて安心だ。
 頂上に着いた頃丁度夕焼けになりつつあって、テントを張ってからみんなそのままボーっとしていた。
 夜、やっぱり月が綺麗で随分と一人眺めていた。

10日。風でうるさいテントと別れて下山する。昨夜石本さんから連絡があり、石村の状況を伝えたところ明日三佐川さんと迎えにきてくれるという。彼女の状況を重く受け止めた石本さんから避難をうけ、今自分は責任がつきまとう立場にいるとようやく再認識した。とにかく山を下り、幌尻山荘を抜けとことこ歩くと本当にきてくれていた。久々に充実した山行だった。


 今回は足首がイカレていたが案外動くもんだ。街じゃまともに歩けなかったんだけど。あと貧弱な精神のおかげで一日もまともに寝てなかったけど、山で疲れることはないらしい。普段はこんななのに…。大波は部ではやっぱ一番信頼できる。判断力が目下の課題だろうけど、体力もなかなかあって石村を連れていた今回はかなり安心感があった。石村はやっぱ純粋に強かった。途中から腫れてしまった目が可哀想だったものの、下山時にはアキレス腱もだいぶ良くなったそうで一安心である。それにしても、北大もそうだったけど、女ってタフなのかな?
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by hgwvob | 2006-09-14 00:00 | 夏山


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